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IPL(ドライアイ・マイボーム腺機能不全の治療)

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IPLとは、INTENSE( 集中的な、強烈な) PULSED(パルスの) LIGIT(光:レーザーではありません)の略で、特殊なフラッシュ光を眼の周囲とにあてる治療でドライアイの症状改善が多数報告されている安全性の高い自費治療です。https://lumenis.co.jp/aesthetics/products/m22/
費用:予告なく変更となることがあります
初回       9000円+税=9900円
2回目以降 10000円+税=11000円
4回セット   36000円+税=39600円


上の写真は、2016年5月15日、TKP品川カンファレスセンターに、Rolando Toyos先生が、日本にIPL(集中制御パルス光療法)を紹介のため、ご講演にいらしたときのものです。後ろ列の左から二番目が有田玲子先生、三番目がトヨス先生、五番目が私です。
点眼やまぶたのお手入れをしてもドライアイ症状がつらい方、治らない方に、症状の改善が期待できる治療です。
眼をガードし、冷たいジェルを塗り、下まぶたと鼻の上に光を照射してドライアイ症状の改善を目指します。目がごろごろしたりくしゃくしゃする、圧迫感などはマイボーム腺炎(後部眼瞼炎)やマイボーム腺機能不全によく見られる症状です。
まぶたの中の固まった油(meibum、マイバム)を熱で柔らかくして油を出やすくする、細菌やまつ毛に潜んでいるまつ毛ダニ(demodex)を減らす、まぶたの炎症で生じた異常血管から放出させるサイトカインを減らす、などの効果が報告されています。
施術後まぶたのほてりや赤みが生じることはあるとされていますが稀です。
IPLはレーザーではありません。ルミナス社のM22は照射エネルギーが一定に制御される特許をもつ安全な機械です。
美容外科で長年にわたりしみやくすみの治療に使用され、M22によるIPLのみが「フォトフェイシャル」と商標登録されています。
治療費は3〜4週間毎に4回で39800円(税込)です(費用は変更されることがあります)。
ドライアイ・マイボーム腺機能不全は慢性疾患ですのでこの治療ですぐよくなったり完全に治るとは限りませんし、重症度により治療効果には個人差があります。
光照射の前に治療の適応を調べる診察が必要です。           

            ―米国眼科学会による本治療のレビュー―
            MGD に対するのインテンスパルストライト(IPL) (抜粋)
目的
マイボーム腺疾患(MGD)およびマイボーム腺関連の眼表面疾患の管理における眼瞼へのインテ
ンスパルスライト(IPL)の有効性に関する文献をレビューすること。
方法:
成人患者のMGDに対するIPLの影響を評価した英語原文の調査を、PubMedおよびCochraneLibrary
データベースで 2019 年 5 月 15 日に文献検索にて最後に行われた。
33 論文が特定され、12 の研究が評価の基準に関連する概説と決定された。
パネル方法論者(The panel methodologist V.K.A.)は、それぞれの研究にエビデンスレベルを
割り当てた。
4 件の研究がレベル II と評価され、8 件の研究がレベル III と評価された。

結果
すべての研究は、涙液破壊時間(TBUT)、角膜染色と瞼縁の検査、マイバムの性質、マイボーム腺の発現性、眼表面疾患指数(OSDI)、および眼の乾燥の標準的な患者評価(SPEED)質問票スコアを含む、臨床的に有意な測定基準の改善を文書で証明した。
副作用は比較的まれで、不快感、皮膚の紅斑、水疱、睫毛脱、飛蚊症などがあった。
これらは全て自然治癒した。

結論
いくつかの研究における方法論の限界と潜在的な利害対立が懸念されたが、既存の文献は、IPL療法後の MGD の徴候と症状の改善を示している。
 
米国眼科学会は、新規および既存の手順、薬物、診断およびスクリーニング検査を評価するために眼科技術評価(Ophthalmic Technology Assessments)を用意している。
眼科技術評価の目標は、臨床的有効性、効果と安全性につき利用可能な研究を体系的にレビューすることである。
眼科技術評価委員会のメンバー、他のアカデミー委員会、関連する専門学会、および法律顧問に
よるレビューの後、その評価はアカデミーの公式声明として検討考慮するため、アカデミーの評議員会に提出される。
今回の評価の目的は、技術評価委員会 Oculoplastics と Orbit Panel が、マイボーム腺疾患(MGD)およびMGD 関連の眼表面疾患を患う患者の眼瞼および眼表面に対するインテンスパルスライト(IPL)療法の有効性と安全性に関する公表された文献をレビューすることである。

バックグラウンド
マイボーム腺疾患は非常に一般的な状態であり、特定の地域では最大 70%の有病率が報告されている。
この障害は、蒸発性ドライアイの最も多い原因であり、かなりの角膜症、疼痛、霧視、流涙、および羞明を引き起こす。
マイボーム腺機能不全に起因する眼表面疾患は、この疾患を患う患者の日常生活の通常の活動に対する重大な障害とかなりの社会的財政的負担をもたらす。
この問題の重大な結果の観点から、MGD はこれらの治療法に抵抗性であることが多いにもかかわらず、経口および局所抗生物質、コルチコステロイド、および抗炎症剤、栄養補給、ライフスタ
イルの改変、レーザーベースおよび光ベースの治療および外科的治療を含む、複数の治療的介入が対処するために行われてきた。
IPL 治療では、広範囲な波長の光を直接皮膚に照射する。
通常、このテクノロジーで使用される手持ち光源は、515-1200 nm の範囲の波長の光を放射するが、特定の治療目標のためにさまざまなフィルターを使用して波長を選択することもできる。
1回の治療は通常 3-5 分間である。
治療パターンは異なるが、治療目標を達成するために数回の治療が必要で、通常、2‐4 か月の間に数週間ずらして行われる。
IPL は現在、血管や色素性病変、顔面紅斑、多毛症など、複数の皮膚疾患に対処するために使用されている。
IPL のいくつかの特性は、この治療器具がMGD治療に役立つ可能性があることを示唆する。
特に、ヘモグロビンは IPL で投与された熱を吸収し、それによって拡張した毛細血管(telangiectatic blood vessels)を減少させる。これらの血管は MGD に特徴的である。
理論的には、皮膚のより正常な構造への修復は、特徴的な眼表面変化をもたらす皮膚の炎症を軽減するのに役立つ。
さらに、IPL は、MGD で一般的なニキビダニ菌の侵入を凝固によって根絶する可能性があり、そのため、病気の治療的抑制を提供する可能性がある。
IPL 治療はまた、抗炎症性サイトカインをアップレギュレートし、炎症誘発性分子をダウンレギュレート、マトリックスメタロプロテイナーゼを抑制し、それによってより良好な皮膚分子環境を誘導する。
この評価に含まれる研究では、光は眼瞼周囲の皮膚に照射されたが、患者は眼球保護具(アイシールド)を着用していた。
光の強さは、治療中の患者の皮膚の色素沈着と痛みの反応を評価することにより決定された。
この設定での IPL の使用に関する陪審員(panel)によってレビューされた文献は、MGD に対処するための有望な介入になる可能性を示している。

評価のための質問
この評価の目的は、次の質問に対処することだった。
IPL 療法は、MGD 患者の眼表面特有の症状や徴候、あるいはその両方を改善するか?

エビデンスの記述
PubMed および CochraneLibrary データベースで、2018 年 11 月 15 日に文献検索が実行され、2019年5月15日に繰り返された。次の検索用語が使用された。 IPL、IPL 療法、マイボーム腺疾患、マイボーム腺障害、眼瞼炎、眼瞼結膜炎、蒸発亢進型ドライアイ、蒸発亢進型ドライアイ疾患、蒸発亢進型ドライアイ、ドライアイ、角膜炎、蒸発性ドライアイ症候群、眼瞼疾患、マイボーム腺、マイボーム腺機能不全、マイボーム腺圧出、および酒さ関連マイボーム腺疾患。
論文は、英語の要約が利用可能な元の研究と、少なくとも 18 歳以上の、少なくとも 3 か月間臨床的に追跡された MGD で少なくとも 15 人の患者が IPL を受けた研究に限定された。
この比較的少数の患者集団は、有意義な結論を促進するために適切な数の研究がレビューされたことを保証するために選択された。
許容可能な結果の指標には、眼表面と眼表面関連症状の標準化された評価による変化が含まれていた。識別された 33 の記事のうち、20 がフルテキストと要約のため選択された。
臨床指標または適切な数の患者が含まれていなかったため、8 つの論文が削除された。
残りの 12 論文は、この評価に含めるのに適切と判断された。
パネルメソドロジスト(V.K.A.)は、英国エビデンスベース医学センターによって開発された評価尺度に基づいて、米国眼科学会のガイドラインに従って、研究のエビデンスレベルを割り当てた。
レベル I の評価は、適切に設計され実施されたランダム化臨床試験に割り当てられ、レベル II の評価は、適切に設計されたケースコントロール研究とコホート研究、およびより低いのランダム化臨床試験に割り当てられた。レベル III の評価はケースシリーズとより低いのケースコントロールおよびコホート研究に割り当てられた。
4 件の研究がレベル II と評価され、8 件の研究がレベル III と評価された。すべての研究は、パネルメンバーによって抜粋された。
 
論文結果

レベル II のエビデンス
有田らは、45 人の患者の 90 眼における IPL の経験を報告した。
患者は、IPL(M22 デバイス、Lumenis、Tokneam、イスラエル、14-16 J /cm2 を使用)+マイボーム腺圧出、またはマイボーム腺圧出のみのいずれかを受けた。セッション間隔は 3 週間で、8 回の治療セッションが実施された。治療開始後、患者を 32 週間追跡した。
脂質層の厚さは、LipiView デバイス(Tear Science、ノースカロライナ州モリスビル、現在はJohnson&Johnson Vision、フロリダ州ジャクソンビルで製造)を使用して測定された。
マイボーム腺圧出のみを受けたグループと比較して、IPL グループは 24 週および 32 週で、脂質層厚の改善(任意のフォローアップ間隔での最大平均増加、21.3 nm)、涙液破壊時間(TBUT)(最
大平均増加、4.5 秒)、meibum グレード減少(最大平均減少、0.3)、角膜染色スコア減少(最大平均減少、1.0)、および瞼縁スコア(最大平均減少、1.9 [0 から 6 のスケールで])を、32 週で SPEED スコアの改善(平均減少、9.2)、および 6 から 32 週で両側の脂質層グレード改善(最大平均減少、0.3)をもたらした。これらの差はすべて統計学的に有意だった。
それにもかかわらず、3 人の患者は IPL で経験した痛みのために研究から離脱した。

Zhang らは、30 日ごとに 3 回の IPL 治療を受けた患者と、ティーツリーオイルを受けた患者を比較した。
20 人の患者が各グループに登録され、90 日間追跡された。
著者らは、8 つの腺にわたって 0 から 3 までのスケール(すなわち、透明な分泌物から歯磨き粉のような硬さまで)でマイバムの質を評価した。
この調査では、ニキビダニの数、瞼縁の異常または結膜充血のスコアリング、角膜染色、シルマーテスト、またはマイボーム腺圧出性の違いは確認されなかった。
しかし、ティーツリーオイルを使用した患者と比較して、IPL を受けたグループは、眼表面疾患指数(OSDI)スコア(平均減少、25.6)、TBUT(平均増加、2.45 秒)、およびマイバムの質(平均減少、4.2)の統計的に有意な改善を示した。著者らは、いずれの治療による合併症についてもコメントしていない。

Rong らは、44 人の患者の顔の片側に 4 週間間隔で 3 回の IPL セッション(M22、Lumenis、Tokneam、イスラエル、14-16 J / cm2)を実行し、反対側にプラセボ治療を行った。いずれのグループもマイボーム腺の圧出が行われた。
SPEED スコアと角膜および結膜のフルオレセイン染色は両群で改善し、TBUT およびマイボーム腺産生分泌スコア(MGYSS)は、統計的に有意にIPL 治療側でより大きな改善を示した。
具体的には、TBUT は IPL 処理群で 2.5 秒増加し、コントロール群では 0.4 秒増加した。
MGYSS は標準化されたデバイスを使用して計算され、腺の機能は 0(分泌なし)から 3(透明な液体分泌)まで評価された。このスコアは、15 の腺にわたって評価され、可能な最大スコアは45だった。
MGYSS は、コントロール側の 0.9 と比較して、IPL 処理側で 8.2 改善された。
IPL を受けた 5 人の患者は軽度の痛みを経験し、1 人の患者は部分的な睫毛脱を経験した。

類似の方法を使用して、Rong らは、顔の片側に 3 回の IPL(M22、Lumenis、Tokneam、イスラエル、14-16 J / cm2)を行い、反対側に偽治療を行った 28 人の患者を研究した。
セッションは 4 週間の間隔で行われ、両群ともマイボーム腺圧出が行われた。
涙液破壊時間と MYGSS は、両方のグループで 1 か月、3 か月、および 6 か月の間隔で改善したが、MGYSS は 9 か月で IPL 側で統計的に有意な方法で改善した(平均改善、3.2)。
この研究では、2 つのグループ間の SPEED スコアまたは角膜染色の違いは明らかではなかった。 合併症は記録されていない。

レベル III の証拠
Dell らは、40 人の患者の 80 眼に対する、4 セッションの IPL(M22、Lumenis、Tokneam、イスラエル、14-16 J / cm2)の影響を評価した。
治療は 3 週間間隔で行われ、マイボーム腺圧出と組み合わされた。
著者らは、まぶたの厚さ、血管分布、毛細血管拡張、詰まった腺数、マイボーム腺の質、マイボーム腺圧出性、および腺の脱落について、0 から 3 のスコアの合計を計算することによってマイボーム腺スコアを評価した。 角膜染色スコアは、5 つのゾーンを 0 から 4 に格付けすることによって決定された。
15 週間のフォローアップ間隔で、TBUT(最大平均増加、4.2 秒)、SPEED スコア(最大平均減少、7.1)、マイボーム腺スコア(最大平均減少、7.9)、角膜染色(最大平均減少、4.5) 、および涙液膜浸透圧(最大平均減少、34.3 mOsm / L)はすべて統計的に有意な改善を示したが、脂質層厚は変化しなかった。
この研究では、合併症は特に評価されていない。

Gupta らは、平均 4 回(3‐6 回の範囲)の IPL 治療を受けた 100 人の患者(ペンシルベニア州レニの Dermamed Quadra4)での経験を報告した。
この研究では、フォローアップの平均期間は書かれていないが、患者は最低 3 回の治療を受け、セッションは少なくとも 3 週間離れていたことから、最低 9 週間のフォローアップ間隔と示唆された。
各指標を 0 から 4 まで評価する独自のスコアリングシステムを使用して(0 は疾患が完全にないことを示し、4 は最も重篤な疾患を表す。瞼縁浮腫(平均減少 0.3)、毛細血管拡張(平均減少、0.7)、TBUT(平均改善、3.4 秒)、および瞼縁血管分布(平均減少、1.2)、マイバム粘度(平均減少、1.1)、および OSDI スコア(平均減少、9.6)の改善がみられ、。これらの違いはすべて統計学的に有意であった。
この研究では合併症は確認されていない。

Seo らは、3 週間間隔で 4 回の IPL 治療(M22、Lumenis、Tokneam、イスラエル、11 J /cm2)を受けた 17 人の患者を評価した。これらの患者は 1 年間追跡され,15 人の患者(88.2%)が治療に満足した。
眼表面疾患指数スコアとマイバム品質(0 から 3 のスケールを使用して評価)は、研究期間中、統計的に有意な方法で改善したが、TBUT と角膜染色スコアは最初の 12 週間のみ改善した。有害事象は記録されていない。

有田らは、3 週間間隔で 4‐8 回の IPL 治療(M22、ルメニス、トクニーム、イスラエル、14‐16 J/m2)を受けた 31 人の患者の 62 眼を、平均 6 回のセッションで研究した。
Meibum グレードは 0 から 3 のスケールで測定され、角膜染色は 0 から 9 のスケールで評価され、瞼縁の異常は 0 から 3 のスケールで評価された。
最終治療セッションの 4 週間後、シルマーテストとマイボーム腺の形態は変化しなかったものの、SPEED スコア(平均減少 7.1)、TBUT(平均増加 4.5 秒)、マイバムグレード(平均減少 1.2)、瞼縁異常スコア(腺の詰まり平均減少 1.3 と vascularity1.1)、および角膜染色(平均減少 0.5)で統計的に有意な改善が認められた。この研究では合併症は評価されなかった。

Vegunta らは、4-6 週間の間隔で実施された IPL(Quadra Q4、ペンシルベニア州レニ)の平均 4セッション(範囲、2‐6 セッション)を受けた 35 人の患者を追跡した。 フォローアップ期間は 6 ヶ月から 20 ヶ月の範囲だった。 1 回の治療後、71%の患者が症状を改善し、83%が 3 回のセッション後に改善を経験した。
IPL を受けた患者は、SPEED2 の結果に統計的に有意な改善を示した。
SPEED2 スコアは 8 人の患者(患者の 23%)で 50%、23 人の患者(患者の 66%)で 1%から 49%改善したが、1 人の患者は悪化し、1 人は何の変化も経験しなかった。
有害事象は記録されなかった。

長期的な研究で、Toyos らは、30 か月間追跡された 78 人の患者に対する IPL の中央値 7 セッション(DermaMed Diamond Series Q4、ペンシルベニア州レニ、8-20 J / cm2)の影響を報告した。 68 人の患者(87%)が TBUT の改善を経験し、73 人の患者(93%)がドライアイ症状の改善に満
足を表明した。
重篤な有害事象は特定されなかったが、患者の 14%が皮膚の発赤、浮腫、水疱、脱毛、飛蚊症を発症した。
著者らは、これらの問題のほとんどは 1 週間後に自然治癒したと述べた。

Yin らは、3 か月の IPL 治療を受けた 18 人の患者(M22、Lumenis、Tokneam、イスラエル、16J 〜/cm2)と、17 人の lid hygiene の患者を比較した。3 か月のフォローアップ間隔で、OSDI スコア、TBUT、およびマイボーム腺の圧出性(発現性)が両グループで改善し、この研究ではシルマーテストまたは角膜染色の違いは検出されなかった。
ただし、最長の腺房の直径と単位密度で測定すると、マイボーム腺の構造は、lid hygiene 患者集団と比較して、IPL グループで統計的に有意な方法で改善された。 IPL 療法を受けたグループでは、最長の腺径が治療前の平均 102mm から治療後の平均 85mm に減少し、腺単位密度が平均 92 から 113.1 ユニット/ mm2 に改善した。
この研究では合併症は評価されていない。

Albietz と Schmid は、ベースライン治療セッションで IPL(E> Eye、ESW Vision SAS、フランス、ウーダン、9.8-13 J / cm2)をベースラインで治療し、2 週間後と 6 週間後に治療を繰り返した。 8 週間後、マイボーム腺圧出性(0 から 3 のスケールで平均 1.7 から平均 1.1)、マイバムの質(0 [クリアーである事を示す]から 24 [濃い物質を示す]のスケールで 18.5 から 14.7)、TBUT(平均1.2 秒から平均 3.1 秒)、角膜染色(エフロンスケールで平均 4 から平均 1.4)、眼瞼紅斑(赤みを0 から 3 に段階的に変化させる尺度で平均 1 から平均 0.6)の改善が報告されすべて統計的有意に改善した。OSDI スコア、涙液浸透圧、感度、および潤滑剤の使用は変わらなかった。12 週目には、症状、TBUT、および角膜染色はすべて改善した。
有害な合併症は確認されなかった。
 
討論
マイボーム腺疾患とその眼表面への影響は、日常生活動作に重大な影響を与える一般的な眼の状態の好例である。我々の現在の治療はしばしば効果がなく、病気は不治のままだが、この問題に対処するために複数の治療戦略が使用されてきた。
このレビューで評価された研究では、臨床的に意味のある指標を使用して、MGD に対する IPL の効果を決定した。
レベル I のエビデンスはこの効果を評価するために利用できなかったが、このレビューで鑑定された調査は、この治療が一部の患者の MGD に起因する眼瞼と眼表面変化に対処するための利益をもたらすことを示唆している。
具体的には、研究の中で限られた限られた体−まぶたの外観、マイボーム腺の健康、マイバムの質、マイバムの圧出性、涙液安定性、角膜染色など、眼表面の健康のいくつかの側面で測定可能な改善が実証された。
IPL 療法の結果に対する患者の認識は、SPEED および OSDI スコアに反映され、治療後に改善し、患者の満足度は 88%から 92%の間で変化した。
ただし、これらの好ましい結果は、患者がマスクされておらず、治療群の大多数に比較対照群がなかったため、慎重に解釈する必要がある。
したがって、バイアス、プラセボ効果、および平均への回帰の可能性がこれらの発見を説明する可能性がある。
IPL の設定では、その他の注意も考慮する必要がある。
まず、IPL は一般的に忍容性が高く、合併症は通常軽度で self-limited であるが、1 件の研究で
14%の副作用が認められた。
3 件の研究では治療後の問題は認められず、6 件の研究の著者は治療に関連する副作用についてコメントしていない。
重要なことに、ブドウ膜炎、癒着、羞明、瞳孔異常など、非眼科医によって行われた IPL に起因する深刻な眼科後遺症を文書化した以前の報告がある。
限られたパワー分析、標準化された結果測定基準の欠如、および副作用または有害な結果の不十分な文書化も、IPL の有効性と安全性のエビデンスベースを弱めている。
臨床医は、各研究が MGD 患者にどのように適用されるかでその評価を見極める必要がある。
さらに、IPL には患者のかなりの関与が必要で、治療に関連する費用はかなりの額になる可能性があり、IPL 治療は現在保険会社によってカバーされていない。
さらに、今回の評価で利点を享受するには、最低 2 回の治療が必要であり、ここでの研究では、3‐4週間の間隔で平均 4.3 回の治療/患者だった。
各セッションの後、患者は皮膚紅斑、痂皮形成、あざ(bruising)を発症する可能性があるが、これらの合併症はまれである。
意欲の高い MGD の患者の間でさえ、この治療に伴う不快感は、まれに治療の中止が必要になるに十分の事がある。

全体として、既存の一連の文献は、IPL 療法後の MGD の徴候と症状の改善を示しているが、いくつかの研究で開示された方法論の制限と利益相反のため、これらの結論は慎重に解釈する必要がある。

将来の研究
IPL 治療のレベル I 研究は、標準化され、検証された、より長期的な結果を含めるために実施されるべである。
この評価で特定された調査は、MGD の管理と IPL の役割について重要な疑問を提起する。
これらの研究での最長の追跡期間は 12 ヶ月だった。
MGD は現在、不治の長期的な疾患であるため、将来の調査では、患者の監視の長期的な間隔を検
討する必要がある。
そのようなアプローチは、治療前に患者にカウンセリングする臨床医の能力を高め、IPL 治療の耐用性を明確にする。
さらに、セッション数はこれらの研究間でかなり異なり、2 から 8 の介入の範囲だった。
最も有益な治療の数と IPL 治療間の期間を特定するように設計された追加の研究は、最適な実践パターンの開発を促進する。
最後に、これらの研究のいくつかは、マイボーム腺の発現と IPL を組み合わせたである。
MGD の治療抵抗性の性質に照らして、治療効果を達成するために複数の様式の使用を試験することは有益であろう。
さらなる研究は、この障害を治療するための治療の最適な組み合わせと、どの患者の要因が特定の治療に対する反応性を示すかに焦点を当てるべきである。

Intense Pulsed Light for Meibomian Gland Disease: A Report by the American Academy of Ophthalmology:Edward J Wladis et.al:Ophthalmology. 2020 Sep:127(9):1227-1233.より抜粋して翻訳。
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