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第3回OWL勉強会に参加して |
30年6月24日
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OWL勉強会とはOphthalmic World's Legendの略で緑内障の勉強会ですがそれ以外にも特別講演として眼科のレジェンドをお招きし講演して頂く会です |
昨日はOWL勉強会に行きました。東海大八王子病院の木村至教授が今回の世話人を務められ、レジェンドとして本邦の網膜剥離の権威の竹内 忍先生(元東邦大学眼科教授)がご講演されました。八王子からは東海大八王子病院の木村先生・平林先生、開業医では私の他3名出席しました。最初の演題は、関東中央病院部長の三嶋康一先生でPAC(原発閉塞隅角症)関連です。PACとは遠視の高齢女性に多い、隅角という目の中の房水という循環する液体の出口が狭くなり癒着したり、眼圧が上昇する疾患で、放置するとPACG(原発閉塞隅角緑内障)に発展してしまうリスクがあるため、虹彩光凝固術の適応とされています。講演では、久米島スタディの結果としてPACの頻度が6%、PAC疑いが8.8%、PACGが2.2%で、無症状のため健診で診断された例が66%と紹介されました。虹彩光凝固術も以前は水疱性角膜症という角膜がレーザー後濁ってしまう合併症が散見されましたが、YAGレーザー単独か、アルゴンレーザー併用YAGレーザーで治療することにより、頻度はより稀となっており、角膜内皮細胞減少率も5年後まで平均では有意な減少がみられなかったと報告されました。2題目は聖マリアンナ医大の徳田直人講師で、「本邦における緑内障インプラント手術の光と影」です。緑内障インプラント手術は通常の緑内障手術では難治な症例に対して行われる他、近年は初回手術で使用される場合もあります。その中で、エクスプレスについて述べられ、「初回手術でも眼内レンズ挿入眼でも使用しやすいが、特に無硝子体眼と強度近視眼に良い適応がある」、「一方急に眼圧が上昇する例もある」例を呈示されました。iSTENTは白内障手術時、CCCを行った直後に挿入する方が視認性が良いこと等、講演されました。レジェンド竹内先生の特別講演は、網膜剥離の手術法や機械の1800年代からの歴史から始まり、手術法の変遷と自院の手術成績を大変詳しくご講演いただきました。特に最近網膜剥離の手術は硝子体手術を第1選択される傾向が世界的にあること、その一方症例によっては硝子体手術でなくバックル手術を第1選択とすべき例などを呈示されました。竹内眼科では半数近くがバックル手術だそうで、私は良いこだわりと思いました。他の大学病院などで手の負えない難治な網膜剥離を治し視力改善した例もビデオ講演され、眼科医からみてもさすがと思わせる興味深い内容でした。 |
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